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パターで腕をつける正しい位置は脇腹の前|ストローク安定の構え方

(更新: 2026年4月27日 16:02) by 桑原 武史
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はじめに

パッティングの精度が安定しないとき、グリップやストロークの軌道ばかりに目が行きがちです。しかし実は「腕を体のどこにつけるか」というアドレス時のポジションが、ストロークの再現性を大きく左右します。

腕が体から離れているとヘッドが不安定になり、方向性も距離感もばらつきやすくなります。この記事では、上腕を脇腹の前に軽く密着させるアドレスの作り方と、その効果を最大限に引き出す練習法を解説します。

結論

パッティング時に腕をつけるべき位置は「脇腹の前」です。具体的には、上腕(二の腕)の内側を脇腹の前面に軽く触れさせるように構えます。

このポジションを取ることで、肩の回転に腕がダイレクトに連動します。手首やひじが独立して動く余地がなくなるため、ヘッドの揺れが最小限に抑えられ、フェース面の向きも安定します。

ポイントは「軽く触れる」程度の密着感です。ギュッと脇を締めすぎると肩周りの筋肉が緊張し、スムーズなストロークが妨げられます。あくまでも自然な力加減で、腕と体が一体化する感覚を持つことが大切です。

以下、正しいポジションの作り方と効果的なドリルを詳しく解説します。

詳細解説

脇腹の前に腕をつける理由

パッティングのストロークは本来、肩の回転で行う動作です。しかし腕が体から離れていると、ひじや手首の関節が自由に動いてしまい、ストローク軌道にばらつきが生じます。とくに緊張する場面では手先が過敏になり、意図しないフェースの開閉やヘッドの揺れが起こりやすくなります。

上腕を脇腹の前に密着させると、腕と体幹がひとつのユニットとして機能します。肩が動けば腕もまったく同じ軌道で追従するため、ストロークの再現性が飛躍的に向上します。ショートパットでもロングパットでも、同じ感覚でストロークを繰り返せるようになる点が大きなメリットです。

さらに、このポジションではフェース面が開閉しにくくなります。手首の余計な動きが制限されるため、インパクト時のフェースアングルが安定し、方向性のばらつきが減ります。パッティングにおいてフェースの向きはボールの転がり方向に大きく影響するため、この安定性は非常に重要です。

正しいアドレスの作り方

正しいポジションを作るには、以下の手順を踏みます。

まず両腕を脱力して体の前に自然に垂らします。このとき上腕の内側が脇腹の前面に軽く触れるポジションが基準位置です。

次にひじを軽く曲げ、両ひじがおなか側を向くように意識します。ひじが外側を向くと腕が体から離れてしまうため、必ずおなか側に向ける意識を持ちましょう。

最後にグリップを握り、前傾姿勢を取ります。この段階でも上腕と脇腹の密着感が維持されていることを確認してください。

五角形と三角形の使い分け

パッティングの腕の形には「五角形」と「三角形」の2つのスタイルがあります。

五角形スタイルは両ひじを軽く曲げてわきに寄せる構えです。上腕が脇腹にフィットしやすく、ストロークの安定感が高いのが特徴です。距離感の調整がしやすいため、ロングパットにも適しています。

三角形スタイルは両腕を伸ばして肩から一直線にする構えです。振り子の支点が肩に集約されるため軌道の一貫性は高いものの、腕が体から離れやすい傾向があります。

脇腹の前に腕をつけるアプローチは五角形スタイルと相性が良い構えです。ただし三角形スタイルでも上腕の内側を脇腹に寄せる意識を持つことで安定性を高められます。

アンカリング規則との違い

2016年のルール改正以降、クラブを体に固定(アンカリング)してストロークすることは禁止されています。グリップエンドを胸や腹部に押し当てて支点とする打ち方がこれに該当します。

一方、上腕を脇腹の前に軽く密着させる構えはアンカリングには該当しません。クラブ自体を体に固定しているわけではなく、腕のポジションとして体に寄せているだけです。安心して取り入れてください。

密着感を養う練習ドリル

タオルドリル: 薄手のタオルを両脇に軽く挟み、タオルが落ちないようにストロークを繰り返します。力を入れすぎるとストロークがぎこちなくなり、緩すぎるとタオルが落ちます。タオルがちょうど挟まったまま自然に振れる力加減が「脇腹の前に軽くつける」感覚そのものです。

片手ストロークドリル: 利き手だけでパターを持ち、反対の手は脇腹に当てます。ストローク中に利き腕の上腕が脇腹の手に触れ続ける感覚を確認します。腕が離れるとすぐにわかるため、密着感のフィードバックを得やすい練習です。

壁沿いストロークドリル: 壁に背を向けて立ち、両ひじを壁に軽く触れさせた状態でストロークを行います。ひじが壁から離れずにストロークできれば、腕と体が一体化した動きになっている証拠です。アドレスの姿勢を整えるウォーミングアップとしても効果的です。

チェックリスト

パターで腕を脇腹の前につけるアドレスのセルフチェック項目です。練習場やラウンド前に確認してみてください。

  • 両腕を脱力して自然に垂らした状態から構えを始めている
  • 上腕の内側が脇腹の前面に軽く触れている
  • 両ひじがおなか側を向いている(外側を向いていない)
  • 脇の締め具合は「軽く触れる」程度で力みがない
  • グリップを握っても上腕と脇腹の密着感が維持されている
  • ストローク中に腕が体から離れていない
  • 手首やひじが独立して動いていない(肩主導で振れている)
  • フィニッシュまで上腕と脇腹のコンタクトが保たれている

よくある質問(FAQ)

Q: 脇を締めすぎるとストロークが窮屈になりませんか?

A: 脇を「ギュッと締める」のではなく、上腕を脇腹に「軽く触れさせる」程度が正解です。力みすぎると肩周りの筋肉が緊張し、スムーズなストロークが妨げられます。タオルを両脇に軽く挟んで素振りをすると、適切な締め具合の感覚をつかめます。

Q: 五角形と三角形、初心者はどちらから始めるべきですか?

A: 腕を脇腹につけるアプローチとの相性で言えば、五角形スタイルが取り入れやすいです。ひじを軽く曲げて脇に寄せる構えは上腕と脇腹が自然に密着するため、再現性を確保しやすくなります。まずは五角形から試してみてください。

Q: ロングパットでも腕を体につけたままで大丈夫ですか?

A: 問題ありません。ロングパットでストローク幅が大きくなっても、肩の回転量が増えるだけで腕と体の関係性は変わりません。むしろ腕が体から離れるとヘッドスピードのコントロールが難しくなるため、距離感の安定のためにも密着を維持しましょう。

Q: アームロック式パターでも同じ考え方が使えますか?

A: アームロック式はグリップを左前腕に沿わせる特殊な構えのため、腕の使い方は通常と異なります。ただし「腕と体を一体化させてストロークの再現性を高める」という考え方は共通しています。

Q: 練習グリーンで腕の位置を素早くチェックする方法は?

A: グリップを握る前に両腕を体の前にだらんと垂らし、上腕が脇腹に触れていることを確認してからグリップを握る手順を習慣化してください。ラウンド前のルーティンとして5〜6回このセットアップを繰り返すだけで、正しいポジションの感覚を思い出せます。

まとめ

パッティングで腕をつけるべき位置は「脇腹の前」です。上腕の内側を脇腹の前面に軽く密着させることで、肩の回転に腕がダイレクトに連動し、ヘッドのブレとフェースの開閉を抑えられます。

力を入れて締めるのではなく、あくまで「軽く触れる」程度の密着感がポイントです。練習ではタオルを脇に挟むドリルで適切な力加減を覚え、ラウンド前のパッティンググリーンでも上腕と脇腹の接触感を確認する習慣をつけてみてください。

参考リソース

桑原 武史

スイング理論・レッスン・上達法

PGAティーチングプロA級。アマチュアゴルファーの上達を20年以上支援し、スイング理論を平易な言葉で伝える指導者として知られる。

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